Sooruz Lacanau Pro (5 star) – Round of 96

僕にとっては、フランスで初めてのコンテスト『Sooruz Lacanau Pro』。
ラウンドオブ96は、前日までとは一転、サイズも波数もあるコンディションとなりました。
ヒートが始まり2本目で4.8をスコアし、中盤で少しの差ながら1位をキープしていたので、
次は1本良いセットを乗ろうと待っていたのですが、潮が引きに向かう中、デッドローではなかったものの、
波がなかなかブレイクしなくなり、ヒート終盤まで4人全員が良い波を見つけられない状況が続きました。
残り10分を切ったあたりで、良いセットが入ってきましたが、僕の待っていたライトブレイクではなく、
あまりコンスタントに波が入ってきていなかったレフトが入り、
ライトの奥をキープしていた自分は、2位と3位の選手に次々乗られてしまい、一気に3位になりました。
その後、ラスト5分。これといった良い波をキャッチできず、
ファーストターンは入るものの、2発目がタイトという波しかチョイスできず、
逆転に必要な3.7ポイントがスコアできないまま、ヒートが終了してしまいました。
サイズもあり、波数もあるコンディションだったので、あのような状況になるとは思いもよらず、
結果、早めに小さな波でもよいので乗って、3〜4点台をもう1本まとめてセットを待つべきだったと思います。

 

Europe Tour

2012年夏のヨーロッパツアーが始まりました。今シーズンはフランス〜スペイン〜ポルトガル、4戦にエントリーしました。
昨日からスタートした『Lacanau Pro』がその緒戦。僕はラウンドオブ96からのスタートです。

 

<ヨーロッパツアースケジュール>
Aug.14-19『Sooruz Lacanau Pro(5star)』
Aug.28-Sep.2『San Miguel Pro Zarautz(6star)』
Sep.4-9『SATA Airlines Azores Pro(6star)』
Sep.12-16『Cabreiroa Pantin Classic Pro(3sta)』

 

Billabong Pro Tahara (4 star) – Round of 64, 32, 16

今年初の国内試合、愛知県・伊良湖で開催された Billabong pro Taharaに出場しました。
波のサイズは膝〜腰。ラウンドオブ64と32は、波とのリズムも悪くはなくラウンドアップしました。
でも個人的には、なんとかラウンドアップしている感じで、特にラウンドオブ64のヒートは、
相手にベストウェイブも良い波もたくさん乗られていたし、上のラウンドなら負けている試合運びだったと思います。
ラウンドオブ16では、他の3人が右のメインビーチで波を待つ中、僕は1人で左のピークで待つことにしました。
前のヒートで来ていたほどの良いセットは来ませんでしたが、前半5.9と5.0をスコアでき、ヒート中盤で2位でした。
その時点で右のピークに移動するかを考えましたが、左のピークのほうに良いセットが入れば、
エクセレントスコアを出せる自信があり、最後まで左のピークで待つことにしました。
結果、波は来ず、右のピークの選手に逆転されてヒートは終了しました。
勝っているうちに右のピークに移動し、少しずつスコアを上げ、相手にも載せないようにすべきだったと思いましたが、
次のヒートには、左のピークに再び良い波が入ってきていたし、
primeや6starをたくさん経験してきたことで “ハイスコアを出して自分から勝ちにいく” ということを学んだので、
波が来なかったので残念で、僕のミスでもありましたが、今回の自分の戦い方には後悔していません。
結果、今回は9位でした。

 

photos : S.Yamamoto

Photographs from YUKI-san

今回一緒に J-Bay を旅した、F+の編集長つのだゆきさんから写真が届きました。

ゆきさんは、僕がまだ10代の頃から海外、国内の大会などでサーフィンを見てくれていて、

僕のサーフィンをよく知ってくれているサーフィンジャーナリスト&フォトグラファーのひとりです。

J-Bay では、久々のゆきさんとの生活で、またいろいろと勉強し、新たに吸収したことがたくさんありました。

自分ひとりでは気づけなかった今の自分の良い部分、悪い部分が、明確にもなりました。

日本のメディアで唯一人、世界ツアーを20年近く見てきているゆきさんが、

WT 以外の試合を見にくることは、今ではかなり少ないのですが、

日本のメディアが誰もいないところで試合を続けている僕らの生のサーフィンを見てくれ、

その場ですぐにアドバイスをくれるゆきさんは、僕にとってとても信頼できる、また尊敬できる存在です。

今回吸収させてもらったことをこれからの試合に生かし、自己ベスト!を目指して今シーズンの後半戦を戦って、

良い成績を残し、少しでも喜んでもらいたいと思っています。

photos : snowy

Billabong Pro (6 star) – Round of 144

南アフリカ・シェフリーズベイで開催された『Billabong Pro』は、
ベスト2ウエイブのもう1本がどうしても揃えられず、ラウンドオブ144、4位敗退。
試合中盤、ヒートの中ではベストに近い波をメイクして8.33をスコアできたものの、
その波も自分で良い波だと確信して掴んだというよりは、
半信半疑。たまたま掴んだ波での8点台で、
その後、7点台が必要な状況で、絶え間なくやってくる波の中、
自分の良くない波の選択と、J-bayのブレイクに合わせるライン取りができず、
良いスコアを得ることが最後までできませんでした。
これまで何度も経験してきた負け方、何度も繰り返してきた敗因でした。
初めてのJ-bayは、想像していた通り奇麗なリーフブレイクで、とても良い波でしたが、
当然、J-bayにはJ-bay特有のクセがあります。
波を掴む場所、軽く流して次の良いフェイスに抜けなければいけない場所があり、
そのことをしっかり理解できていなかったこと、
そしてヒートの中でリズムを掴む、自分のペースを掴むことが遅すぎるということが、
今回の敗因だったと思います。

 

Hello, J-Bay

初めてのジェフリーズベイにやってきました。
想像していたよりももっと素晴らしい大自然と、長くずっと続くライトブレイク。
今朝はサイズアップして4〜5フィートのコンディションに恵まれています。
波は、少しクセがありトリッキーなところもありますが、
もっともっと知りたくなる、近づきたくなる、本当に魅力的な波です。
本領発揮の波ではありませんが、僕が乗ったベストは200〜300メートル、
全部乗り切れば、余裕で1キロはありそうだと思います。
そして自然は、ワイルドな姿そのままで力強い。
日本も綺麗ですが、ここは風景も空も波も、とてつもなく広く、
その中でサーフィンできることに、ヨロコビを感じます。
試合までは時間が限られていますが、
たくさん練習して、シェフリーズの波をもっと知って、
自分のサーフィンができるように、頑張ります!

Good-bye, Ballito

さよなら、バリート。
ホテルをチェックアウトして、ダーバンの空港へ。
そして次なる地、ポートエリザベスに向かいます。

Mr Price Pro (prime) – Round of 96

南アフリカ・バリートでスタートした『Mr Price Pro』はプライムイベントなので、
出場選手96人全員がラウンドオブ96からのスタート。
僕はヒート22で、グレン・ホール、ジョナサン・ゴンザレス、ジャノ・ペロと対戦しました。

30分ヒートの序盤からグレンにかき回され、10分ほど経つとジョナサンの僕へのマークが激しくなり、
僕とジョナサンが波の取り合いをしている間、ブラジルのジャノがノーマークのまま、次に良い波をつかみ、
グレンとジョナサンはアウトに着くと、再び波を分け合うかのように良いサイクルを引き込んでいました。
まるで2人は、ジャノは視界に入れず、僕ばかりを波に乗せないようにしているかのようでした。
セットが来ても、良い波はその中に1本だけ。
ミドルとアウトで挟まれた僕は、1本もその波をキャッチできずにいました。
終盤になればなるほど2人のマークは更に激しさを増し、
ラスト3分。5点台をようやくスコアし逆転に必要なスコアを7点まで近づかせましたが、残り時間は僅か。
沖のピークにはジョナサンが、ミドルにはグレンが。
僕は悩んだ末、沖のピークへ向かうことにしました。
ミドルにはグレンがいたし、その位置からでは、アベレージ以上のスコアが出せる見込みがないから。
でも、沖に行くにもグレンが立ち往生し、着いた頃には残り1分を切り、
最後の最後まで2人のマークに挟まれ、良い波に乗ることはできませんでした。
今までツアーを回ってきて、味わったことの無いような、前半からの激しいマークでした。

ヒートが終わり、激しい怒りだけが残りました。
でも、ホテルに戻り、冷静さを取り戻すと、
『自分は今まで、彼らのような、そんな激しい戦い方をしていただろうか?』
ということに、気づきました。
サーフィンは個人技ですが、乗る波が大きく左右し、そして同じ条件の中での対戦相手も存在する。
そういう相手に『ぶん殴ってやる』『ぼこぼこにしてやる』と思わせるぐらいの、
生きるか死ぬかの勝負に対するどん欲さ、執着心が僕には無いと気づきました。
一人で海に入って演技をするのではなく、必ず対戦相手がそこにいる。
ジャッジが妨害をコールしない限り、いかなる行為でもありなんだと。
今回負けたことはとてもがっかりしたし、悔しかったけれど、
それ以上に、もっともっと自分に必要なことが得られたと思います。

これまでは、こんなマークをされたことが無かった僕に、
『相手のリーシュを引っ張ってでも、相手のゼッケンを掴んででも勝つ』
グレンとジョナサンは、そのことを教えてくれたと思います。
『こいつには乗らせない』と思ってくれてありがとう。
次は必ず乗って、勝ち上がってみせるよ。